TrustNow が目指すもの

企業が安心して、事業を継続していくために

今日では、テクノロジーの進化による製品や業務の複雑化、グローバル化によるステーク・ホルダーの多様化、市場競争の高度化、社会発展の向上に伴う求められる倫理・規範の厳格化、インターネットやソーシャルメディアの発達による情報伝達の速さ、等の様々な理由から、企業は、多種多様で複雑な課題やリスクに立ち向かう必要があります。

そのためには、日ごろからの準備や適切な対応が必要であり、それを怠ったために甚大な被害につながることも珍しいことではなく、その対策の必要性は無視できない状況となっています。

一方で、リスク管理先進地域とも言える欧米においては、リスク管理のための手法やフレームワークは、すでに数十年の歴史を持ち、そのノウハウやツールも充実しています。

TrustNow は、リスク管理DXの専業ベンダーとして、ITの力を活用して、企業や組織が適切にリスクを管理し対応するお手伝いをいたします。

TrustNow が大切にしていること

お客様の業務と文化を尊重する

日本が往時の輝きを失って久しい昨今、日本が海外の製品やプロセスから学ぶべきことが多いという意見には、多くの方が同意されるでしょう。また、日本がグルーバル・ビジネスに積極的に参加していくために、企業が、グローバル・スタンダードを理解し、業務プロセスや文化の多くを、グローバル・スタンダードに合わせることで得られるメリットは小さくありません。さらに、今や、優れたソフトウェア(SaaSを含む、以下同じ)や広く普及したソフトウェアの多くが(残念ながら)海外メーカーによるものですが、そのほとんどは、優れたグローバルの知見や文化をベースに、それを最適化するように作られています。

一方で、何もかもが、海外やグローバル・スタンダードの方が優れていて、それらの真似をするべきだという考えには我々は与しません。日本人とは、体格も特性も異なる人種に最適化されたスポーツ・ギアを日本人が身に着けても、高いパフォーマンスが得られるとは限らないのと同じように、日本の業務プロセスや企業文化を無視して、海外のプロセス・ツール・文化を無理やり導入しても、高い生産性や効果が期待できるとは限りません。

TrustNow は、優れたグローバルの知見が詰め込まれたソフトウェアをベースに、グローバルの良さを取り入れながらも、個々の日本のお客様の業務プロセスや企業文化、特性を考慮しながら、その効果を最大化することを目指します。


さらに、TrustNow は、グローバル・スタンダードと日本の違いだけではなく、個々のお客様の業務と文化の違いも尊重したいと考えています。

我々は、これまでに多くの異なるお客様のプロジェクトのお手伝いをさせて頂きましたが、実際のところ、最終的に出来上がるシステムの構造は、一見して似たようなものになることが多々あります。これは、同じような業務課題を解決しようとしているので、必然的に類似したものになる、企業文化がそこまで異なっていない、ということの他に、製品の設計思想や機能の力を最大化しようとすると(もしくは、やるべきでないことを排除しようとすると)、同じような構造をとることが多いということにも起因しているのかも知れません。

しかしながら、そこに至る背景、理由、論理といったものは、お客様ごとに異なるというのが我々の印象であり、また、細部を見ていくと、思いのほか異なる部分も多くあります。そして、その背景の違いや細部の差が、実運用においては重要な役割を果たすことも多いと我々は考えます。

そのため、TrustNow は、企業の業務、文化、特性といったものは、お客様ごとに異なるものだということを意識し、「こうあるべきだ」を押し付けるのではなく、お客様ごとに異なる「こうしたい」や「なぜ、その要求に至ったのか」をできるかぎり理解し、大切にしたいと考えています。

コミュニケーションを重視する

我々が、最も大切にする価値観である「お客様の業務と文化を尊重する」のために重要なのは、ひとえに「コミュニケーション」です。

TrustNow は、大前提として「コミュニケーションは、決して簡単なものではない」という事実を忘れないようにしています。
コミュニケーションの品質(達成度合い)は「ゼロか、百か」ではなく、幅広い濃淡をもち、一定以上の品質を確保しようとすれば、非常に難しいものであり、いとも簡単に、信じがたいほどの認識の齟齬を発生させうることを強く意識するようにしています。

そのため、我々は、コミュニケーションにおいては、簡潔さを犠牲にすることを厭わず、(お互いの認識が、可能な限り近づくことを最重要視し)手間をかけて、丁寧に実施することを心がけています。

ITの力を信じる

今日において、ITはもはや高度な先端技術というより、当たり前の存在としてすべての背景に溶け込む社会インフラです。それは、あたかも電力や水道のように人々の生活のあらゆるところに存在していて、その存在と重要性は今後さらに大きくなるでしょう。そして、TrustNow は、IT の潜在的な力が、今日の私達の生活から想像できるよりも、はるかに大きなものであるはずだと考えています。

人が、より楽に、効率的に何かをしようと思うとき、電力で動く道具を使うのは自然なことで、電気工学、電磁気学、電子応用技術を知らなくとも、人々は恐れることなく電化製品を利用します。「電気は難しくて怖いものだから、なるべく使わないで済む方法を考えよう」と思う人は、ほとんどいないのです。

ITも同じです。我々は「ITは難しいので、なるべく使うのはやめよう」と考えるのではなく、その特性やリスクを理解したうえで「世の中の多くのことは、ITの力を使って、解決、もしくは改善できる」と考え、常に、その手段や方法を模索することを心がけています。(ただし、IT化しない方がいいことも、世の中には、たくさんあることもお忘れなく。)

製品の設計思想と想定されている使い方を大事にする

優れたソフトウェアには、しっかりした設計思想と想定される使い方(ユースケース)があります。
F1レース用に高度に設計された車両を山道で走らせても優れた性能を発揮できないのと同じように、あらゆる用途に対して他より優れているものは存在しません。そして、それはソフトウェアでも同じです。

また、ソフトウェアは、あくまでツールです。お客様がツールを使うのは、お客様の業務を効率化・高度化するためであって、ツール自体の導入や利用が目的であってはいけません。往々にして、現状のツールで十分といったことすらありえます。

だからこそ、ツールの選定は、慎重に行うべきです。そのツールが、(業務の効率化・高度化等の)目的をきちんと果たせるかということを、しっかりと検討する必要があります。

そして、もし、そのツールが、お客様の目的を達成するのに適しているのであれば、その効果を最大化する最良の方法のひとつは、そのツール自体の力を最大限発揮させることです。

TrustNow は、お客様が正しいツールを選択することを強く推奨します。その結果、お客様が弊社で取り扱っていない製品を選ぶことになっても、我々は、お客様が正しい選択をするお手伝いをする会社でありたいと考えています。

お客様と共に自立運用を目指す

お客様がツール導入の背景にある業務の効率化・高度化といった目的を達成するために、もう一つ重要なことは、そのツールを理解することです。「自分たちは業務を実施するのが目的なので、その手段であるツールを理解する必要がない」というのは、正しい考え方とは言えません。

それは、あたかも、自分の乗る車がどのような特性を持ち、どのように動作するかを知らずに運転するようなものです。
その車の整備・点検・故障対応等の専門的な技術が必要なことは、誰かに任せていても、たいていは問題ありません。しかし、通常の利用に何も支障がないからと言って、二速、三速といったそれぞれのギアにはどのような意味と特性があるのか、ギアをPに入れた時には何が行われるのか、寒冷地や熱暑の中では、どのような変化が起きるのか等を理解しないままでいると、よりよい使い方を知らずに使い続けたり、場合によっては、いつか取り返しのつかない事故につながるかも知れません。

ソフトウェアも同じです。たとえば、実際にはお客様がご自身でソフトウェアの詳細な設定を変更することがない場合でも、どのような設定ができるのか、異なる設定にはそれぞれどのような特性があるのかを理解することは、業務プロセスやその実現方式としてどのような選択肢があり、それらに対してソフトウェアがどのように影響するかを理解することつながり、そのソフトウェアをよりよく活用し、その力を最大化することに大きく貢献します。

そのために必要なのは、たとえ技術面では、ベンダーの力を大きく借りたとしても、すべてを人任せにするのではなく、「自分たちが主体となって運用するんだ」という気概です。そのことにより、多くのことに気が付くことができ、より使いやすく、効率的で、効果の高いシステムへと改善していくことが可能になります。

私たちは、お客様がそのような自立運用への道を歩むのを、お客様の傍らでお手伝いしていきたいと考えています。